福祉用具のひとつ介護ベッド!レンタルするときの上手な選び方を紹介

公開日:2023/09/15  最終更新日:2023/07/20

家族に介護が必要になったとき、介護ベッドの導入を検討する方は多いです。しかし、介護ベッドは高額で二の足を踏んでしまうこともあります。そんなときは、介護ベッドのレンタルがおすすめ。利用期間によっては費用を抑えられたり、使わなくなったときに処分しやすかったりするといったメリットがあります。

そもそも介護ベッドとは?

介護ベッドとは、介護される方の負担を軽くするためのベッドです。自分で身体を起こすことが難しい方の起き上がり動作のサポートや座った姿勢を保ちたいときの支えになるなど、さまざまな機能があります。これらの機能を利用することで、これまで介護する方が担っていた負担も軽減することができるのです。

また、ベッドの高さを調節することで、介護する方の腰の負担を軽減することもできます。起き上がり時の動作が難しくなってきたときやベッドに横になったままの介護が必要になったときなどに、導入を検討するとよいでしょう。

介護ベッドの種類と機能について

介護ベッドは主に「1モーターベッド」「2モーターベッド」「3モーターベッド」の3つの種類にわけることができます。

「1モーターベッド」とは、介護ベッドの機能のうち背上げ機能もしくは高さ調整機能を付属しているものです。「2モーターベッド」とは、背上げ機能と高さ調整機能もしくは足上げ機能の2つの機能を付属しているものになり、「3モーターベッド」とは、これらすべての機能を付属している介護ベッドを指します。

「背上げ機能」「足上げ機能」「高さ調整機能」は、介護ベッドの基本的な機能です。

背上げ機能

背上げ機能とは背もたれを上げる機能です。これにより、座った姿勢を保つことが難しい方の負担を軽減することができます。また、身体を起こすことが困難な方の、起き上がり動作をサポートすることもできるでしょう。

足上げ機能

足上げ機能とは、足の高さを上げる機能です。これは、背上げ機能で座る姿勢になった際、足元にずり落ちてしまうことを防ぐことができます。足元を上げた状態で背上げをすることで、ずり落ちることなく座った姿勢になることが可能です。また、足のむくみが気になる方は、足上げをすることでむくみ軽減につながることもあります。

高さ調整機能

高さ調整機能とは、ベッドの高さを調整する機能です。ベッドが低い状態では立ち上がりが難しい方も、高さを上げることで立ち上がりやすくなります。そのほか、ベッドからの転落の危険性がある場合は、普段はベッドを低くしておくなど事故防止にもつながるのです。

また、ベッドの高さを上げておくことで、介護する側の腰の負担を軽減することもできます。これらの機能は、介護ベッドに付属されているリモコンを利用して調整可能です。

介護ベッドのレンタルにあたる選び方のポイント

介護ベッドの選び方のポイントは「ベッドの大きさ」「マットレスの硬さ」「介護ベッドの種類と機能」「サイドレールや手すりの有無」「リモコンの操作性」の5つがあります。それぞれについて説明しましょう。

ベッドの大きさ

介護ベッドの基本的な大きさは「ミニサイズ」「レギュラーサイズ」「ロングサイズ」「セミダブルサイズ」の4つに分類されます。

「ミニサイズ」は、主に身長150cm以下の方に向いています。幅も83cmとコンパクトなため、寝たきりの方の介護でも身体を近づけやすく、介護する方の負担軽減にもなるのです。

「レギュラーサイズ」は、身長150〜169cmの方に向いています。介護ベッドの中では最も標準的なサイズのため、種類が豊富にあることもメリットです。

「ロングサイズ」は身長175cm以上の方向けに作られたサイズとなります。身長が高い方にもゆとりを持って使用できるでしょう。

「セミダブルサイズ」は、幅が120cmとゆとりがあり、寝返りや立ち上がり時の落下の危険性を軽減できます。

介護ベッドを利用する方の体格や介護状況などに合わせ、適切な大きさの介護ベッドを選んでください。

マットレスの硬さ

マットレスの硬さは寝心地を左右するため、利用する方の身体の状態に合わせて選ぶようにしましょう。介助の有無に関わらず、ベッドから移動できる状態であれば、身体が沈まない程度の硬さのあるベッドが適しています。逆に、ほぼ寝たきりの状態であれば、床ずれ防止の体圧分散マットレスが適しているでしょう。

そのほか、撥水加工や抗菌加工がされているか、丸洗いができるか、通気性はどうかなども寝心地に影響するため、確認するようにしましょう。

介護ベッドの種類と機能

前述したとおり、介護ベッドには背上げ機能や足上げ機能、高さ調整機能があります。利用する方がどのような場面で利用するかを整理し、必要な機能を備えているものを選ぶようにしましょう。

サイドレールや手すりの有無

サイドレールとは、ベッドサイドに取り付けられている柵のことをいいます。これは、寝返りなどによりベッドから転落することを防止したり、寝具の落下を防いだりするためのものです。

サイドレールはベッドフレームにある穴に差し込んで設置しているだけなので、掴んで立ち上がったり体重をかけたりすると、ぐらつく危険があります。そのため、立ち上がりや寝返りの際につかまって利用する場合は、手すりの設置が必要です。それぞれ利用目的に合わせて選ぶようにしましょう。

リモコンの操作性

リクライニング機能や高さ調整機能などは、リモコンで操作できるようになっています。利用者がひとりでもベッドの調整が可能なため、リモコンの押しやすさやボタンの見えやすさなど、操作性も確認しておくとよいでしょう。

まとめ

ここまで、介護ベッドのレンタルについて解説してきました。一言に介護ベッドといっても、機能性やサイズ感などさまざまな種類があります。

その中で、実際にレンタルする場合、利用する方の状況や必要としている機能に合わせて適したものを選ぶことが必要です。介護ベッドは長期的に使用することが多いため、利用する方や介護をする方で話し合い、納得のいく選択をするようにしましょう。

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